2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

開花宣言

春が好きなのは、三月が誕生月だからという理由なのかも知れない。 ベランダは一面に濡れ、サンダルのびしょ濡れ具合が、午前中の雨の様子を物語っていた。午後には打って変わって、太陽が顔を出し、空を明るくした。上着は必要なかったなと思うほど、外は随…

順次、家の外へ

別れの日がやって来た。最後に”ありがとう”と抱きしめた。 息子と娘には、とうに承諾は取ってあった。洋室のソファーの、しかも座面ではなく背もたれの上に鎮座していた彼らは、子供達の承諾を得てからは、私の部屋の隅へと移動していた。それから随分と長い…

決めたらやる

部屋の片隅にあった紙袋を自転車のカゴに載せ、橋を渡った。目的地に着くと、大きい紙袋と小さい紙袋を店員に預け、店内をぐるりとする。欲しいモノを探すのではなく、引き取ってくれそうなモノを確認する。今週の初め、リサイクルショップにようやく行くこ…

どっち派?

「きのことたけのこ、どっち派?」 ”私は、たけのこ派”と思わず、会話に参加しそうになった。小学生の男の子二人が、お菓子売り場にいる。質問した男の子は、たけのこ派で、私と一緒だった。 「じゃあ、コンソメとのり塩は、どっち派?」 同じ男の子が別の論…

捨て活

使えるけど使っていないペン。回収ボックスがあると知って、躊躇なく選別する。それでも使っていないペンすべてとはいかず、数本は手元に残し、あとは袋に詰めた。 片付けの方法は、いくつも見聞きしている。”8割捨てる”方法は、その名の通り、ゴミ袋に入れ…

旅の記録 ー続きー

先週会ったばかりの母から電話があった。ちょうどこちらからも、連絡しようとしていた。都合の良い、曜日だったからだ。あちらは雨がひどく降っているという。こちらも結構降っていると答えたが、まだそうでもなかったことが、後から分かる。その後、西から…

旅の記録

"かっこいいね"と雨の中を走る赤い車を、娘と一緒に見送った。 父と会った日の夜、同じ市内に住むよっちゃんと食事をした。近況はほどほどに、昔話が尽きない。記憶の答え合わせが面白い。同じ習い事をしていたのに、発表会の写真のどこに彼女が収まっていた…

父と娘

毎朝日課となっていることを、すっかり忘れていた。案の定、こういう日はいつもの如く、慌てて家を出た。 駅へと急ぐ。途中で新幹線を乗り換え、西へ西へと向かう。 私が幼き頃、父がサラリーマンだった時代があったらしいが、その後は自営業で商売一筋だ。 …

モノを減らす

燃えるゴミを二袋、燃えないゴミを一袋の半分ほど、捨てた。燃えないゴミの方は、捨てると決めてから長らく放置していたものだった。それらは、台所用品ばかりで、恐らく捨てたモノを記録に収めようとした当時の私が、とっておいたものだ。ちなみに、片付け…