西へ行く

青い空に、小さな白い雲が浮かんでいた。
その光景を写真に収めたとしても、美しくはない。ゆらゆら揺れる電線が邪魔をしていた。

天気は良いが、随分と風が強い。花粉を浴びて帰宅すると、すぐさまくしゃみが出た。
そうだ、マスクも必須だと気付いて、早速持ち物リストに書き加えた。
来週の気温はどうだろうか、コートは邪魔かなと考えながら、また苦手な荷造りに時間がかかるのだろうなと予想した。

今年は会おうね、が実現する。昨年も友達の帰省に合わせて、実現に一歩話が進んだかのようだったが、結局そのままになってしまった。
グループラインに全員の名がないのが心残りだが、連絡手段がもうなかった。

 

大阪へ出向く。
必然的に帰省も兼ねることになるので、その前後の予定を立てた。
西から順に、一府二県の四ヵ所を回る。

父に会おうという気になったのは、娘が同行することも理由の一つだが、幼馴染のよっちゃんが父と同じ市内に住んでいるという理由も大きかった。

昨年、何十年ぶりかの再会を果たしたよっちゃんに、帰省の時は声を掛けるねと伝えていた。今回は大阪の予定ありきで、日程と移動順番を考えると初日の”その日”しか提案できない。その日は仕事だというよっちゃんだったが、夜なら会えると時間を作ってくれた。
父に会うのはついでの気持ちだったが、心のどこかで最初から会おうと決めていたのだと思う。きっと”私の役目”を意識したのだろう。

 

いろいろ考えさせられることはある。
クリアな頭で考えるためにも、ごちゃごちゃモノが溢れている部屋の片付けを、早く終わらせておくべきだと痛感する。