月の明かり

強風のなか、目を真っ赤にした私は、とにかく早く家に帰りたかった。
家に着くや否や、目を洗う。そして、うがいをする。鼻をかむ。

今年の花粉の飛散量は、例年に比べ多いという。

薬を服用して、症状が落ち着いたところで、私は一冊の本を手に取った。

 

月子『あなたは自分の親が好きですか?:月子と母の片付け戦争』
(シロクマ社、2023年1月)

 

月子さんのお母さんは、私の母とも似つかぬし、月子さんと私も、似つかない。「片付けられない」月子さんのお母さんと、「片付けられない」私も、思考は異なる。しかし、「片付けられない」という共通点のなかで、月子さんのお母さんの気持ちが分かるところもある。月子さんの気持ちもまた、「娘」という視点で分かるところもある。

 

 

「人」の「心」を考える。
月子さんの本だけではなかった。

私の「心」に、問いかける何かがある。
ここのところ、そのきっかけになる事柄が続く。