仕組み

たった三桁の数字が、さっきから覚えられず、何度も確かめている。ピンポンという音と共に、二つの数字がモニターに映し出される。手元の紙に書かれた数字と一致すれば、私の番だった。ここの病院では、名前は呼ばれない。
私の受付番号と受診する科の部屋番号が、どちらも三桁で、下一桁だけが異なった。どちらが受付番号か部屋番号か分からなくなり、ピンポンが鳴る度、紙とモニターを確認する。
システム化という言葉が相応しい大きな病院で、予約時間をとっくに過ぎても待合室で待たされていた。

人間ドックで初めて訪れた病院は、診療科も多い。人間ドックの結果を受け、再検査でもお世話になることにした。順を追って、診察、検査、検査結果とするものだから、何度も病院を訪れることになる。システム化は臨機応変という言葉を知らない。

 

「システム化」は大きな組織だけではなく、小さな家でも必要だった。しかし、小さな家でゼロから考えるのは難しい。
片付けにおいては、システム化と収納は密接であると感じる。備え付けの収納家具に、何を置く場所か、あらかじめ書いて欲しいとさえ思う。
シンクの上下にある収納、洗面台の収納、押入二間分と、我が家に元々ある収納場所は少ない。お気に入りの家具など買わなくていいから、すべて備え付けの収納家具で事が足りるようにして欲しい。それなら、片付けられない私でも片付けられるのではないかと、希望がわく。
しかし、同じ屋根の下に住んでいても、家族構成や生活スタイルは変化していく。その時々で、臨機応変に対応できるかは疑問である。