これから

いつまで続くのか、分からないのが厄介だった。その間、気を紛らわす手段もない。ソファーで横になって、ただじっと過ごす。気が付けば、朝になっていた。汗ばんだ体を起こして、水分補給する。
「大人になってから」は間違いないが、それがいつなのか、ある時期から頭痛持ちになった。

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「年を取ってから」という言葉に変換されて頭の隅に残っていた。「子供が巣立ってから」か「定年を迎えてから」か、もしくは違う表現だったかも知れない。年齢的には50~60代を指す。‘’そこから「片付け」を始めても、気力も体力もなくなっている‘’ということが、どこかの待合室で手に取った雑誌に掲載されていた。
まだその年齢層には届かない頃、目にした内容だったが、気が付けば子供は成人し、もう五十になる年になっていた。

頭痛のほかには、腹痛にも悩まされる。生理痛、冷え、食べ過ぎと、こちらは原因が分かっているものの、毎月何かしらある。そして「片付け」を妨げる。
頭痛も腹痛も、子育てに奮闘していた頃はなかった記憶がある。いつしか、頭痛、腹痛と付き合うようになり、これからは気力、体力もなくなっていく年齢に差し掛かるのだと思うと、いろいろと考えることが多い。「片付けられない」という悩みを取っ払って、「これから」を過ごすのだと、意気込んではいるが遅々として進んでいない。
そんな矢先、いつもの腹痛とは違う痛みに襲われた。年齢を重ねるということは、身体の不調と付き合う確率も高いということだ。

「これから」どう過ごしたいのか、再度自分に問う。