訓練中

ノートを広げるスペースはなく、ノートパソコンのキーボードの上に置く。
だからと言って、それは言い訳に過ぎず、広い机にノートを広げたところで、板書を書き写す文字は変わらず汚いだろう。

自分の字が好きではない。その上、学生の時より、ノートの取り方が下手になっている。

 

帰り際、テストが明後日だと知った私は、明日は居残りだなと確信した。
テスト勉強をしてから帰ることにした。

ノートの持ち込みは可能だったが、役に立ちそうになかった。
一度整理をする必要がある。再度ノートを作り直したいところだが、テストまでに仕上げる時間もなさそうだ。

今のノートを頼りながら、もう忘れかけている操作を思い出すのも一苦労だ。

次々と授業は進み、もう三つ目の単元に入っていた。
自宅に帰ってからも、没頭して勉強したいのだが、なかなか時間の確保が難しい。

訓練校で授業に参加しているだけでも、確かにひととおりは学べる。
しかし、より習得するには、それ以上のことをする必要がある。その分、より知りたいことも出てくるだろう。何より先生に聞けるチャンスは、訓練校の期間だけなのである。

 

どうにも時間の使い方が下手である。それに、さっさと動けない。
性格が災いしていて、どんな場合でも悪い影響が出てしまう。

授業以外の時間を、どう過ごすか、そしてどう持続させるのか、それもまた訓練である。