孫の祭り

初めて耳にした言葉だった。
皆が集まる機会だと、夫の母が言った。

 

彼ら兄弟に会うのは久しぶりだった。
弟の方は数年前に上京し、我が家からさほど遠くない場所に住んでいる。それでも今年はまだ一度も会っていなかった。兄の方というと、最後に会った日が思い出せない。

昔は我が家の帰省に合わせて、彼らもやってきて、よく我が子と遊んでいた。
自宅に戻るときには、互いに寂しがっていたものだ。

ちょうどその時代の写真が、食卓に出されていた。
写真に写る、甥っ子にあたる彼ら兄弟と、息子と娘がとても幼い。

こうしてまた揃って会うのは、何年ぶりだろうか。

 

 

普段はがらんとした和室も、大人達が机を囲み、昔話が弾むと賑やかになった。
ここに集まった人達の中には、甥っ子たちと同様、久しく会っていない人もいた。幼い頃に会ったきりの我が子は覚えていなかった。

 

気付けば、長い月日が流れていた。そして、これからも時は刻まれていく。
次、彼らに会えるのはいつだろう。