散りゆく

風に舞う花びらに、つい見入ってしまう。今度仲間と集まる日には、大半が散ってしまいそうで、もう少しだけ枝に留まっていてくれたらと願う。

 

 

ダイニングにある棚を一つ減らし、キッチンを手狭にさせていた、小さな食器棚を移動した。棚とその中身は一旦、空いた部屋へ持ち込む。そこには、先日、洗面台から一旦避難させた先客が居る。

旅の前日に入った「やる気スイッチ」は、まだ有効なようだ。自宅に戻った翌日、夫の声掛けで急きょ、ダイニングの棚と食器棚を動かす。それをきっかけに、その周辺の片付けに精を出す。
確かに、随分前から模様替えの宣言をしていたのは私だ。実行されずにかなりの時間が経っていた。

収納棚には収まってる物量だが、それを上手く元に戻せず、必ずリバウンドする。
元に戻せないばかりか、そもそも取り出しにくいことも多々ある。片付ける度、最適だと思われる場所に置いているつもりなのだが、どうも違うようだ。

改めて収納場所を考えるも、結構時間が費やされる。
当たり前だが、やればやっただけ進み、やらなければ何の進展もない。
手が止まっても、まずは考える時間も十分にとる。

一旦避難させることができる部屋があるのは、片付けられない私にとって、かなり助かっている。出しっぱなしの時間も長いからだ。

 

この頃、考え事ばかりしている。花びらが散り、葉桜になっていくさまに、少し似ている。「考え事」もまた、一旦心の空いた部屋へ、避難させる。
やる気スイッチが切れないうちに、片付けに集中する。

 

 

今年もレジャーシートの上で、仲間とおしゃべりに花を咲かせる。
まだ舞うほどの、花びらは残っているだろうか?
おしゃべりの続きは、気持ち片付いた我が家のダイニングで。