一念発起

けたたましいアラーム音に起こされ、慌てて携帯電話を探す。その直後、揺れを感じた。起床時間にはまだ早い、朝の4時過ぎのことだった。

7時半を回った頃、今度はラインの通知音が、息つく暇もなく鳴り続ける。一瞬何事かと思ったが、だいたいこういう時は、写真が複数送られてくることが多い。
今朝の地震を心配して、叔母がラインをくれたのだが、その文面の前に楽しくランチをしている写真が目に入る。一枚一枚送信するものだから、忙しなく通知音がなっていた。

その日の夕方、ゴロゴロと不穏な音が鳴り始めた。徐々に地の底から唸るような、激しい音を響かせ、強い光が空から放たれた。

 

昨日の雨で、たっぷりの水分を与えられた庭をよく見てみると、どくだみが白い花をつけていた。名も知らない黄色の花や、へびいちごの赤い実など、目立ちはしないが、所々彩られていた。
この庭に花や野菜を植えることも、やりたいことの一つだが、なかなか実現しない。

やりたいことは、専ら”片付け”だが、その先にある”やりたいこと”とは何だろうと考える。まだぼんやりした何か、少し具体的な何か、どちらにせよ、どうしても”片付け”の先に、スタートラインを置いてしまう。
片付けの途中で何かを始めてしまうと、片付けの進捗がとてつもなく遅くなったり、もしくは止まってしまうのは、目に見えている。
変わらず片付けがまとわりついてしまうのは、やはり望んでいない。

 

計画を立てては、思い通りに行かず落胆するを何度も経験している。
同じ事を繰り返しているのも、皆知っている。

 

「もう、最後にするんだよね?」と自分に問いかける。
『もう、最後にするんやろ?』とみぃが問いかける。

 

やりたいことはなんなのか、考える。
片付けを終わらせることを考える。