日常へ

足がパンパンだった。
階段の上り下りに力仕事と、もう今日は随分と疲れていた。

私が数日留守にしていても、誰も困ることはない。しかし自宅に戻ると、困っている人物がいた。”明日の服がない”と娘が言う。今にも崩れそうな、まだ洗濯されていない衣類の山をみて納得した。とりあえず急ぐものだけ洗濯をするも、脱水が終わる頃には近くのコインランドリーの閉店時間が過ぎていた。24時間営業している、隣駅のコインランドリーまで、疲れた足で自転車を漕いでいく。

 

 


昨日、夜な夜な一回分の洗濯をしたが、皆がお風呂に入ると、洗濯物の山は元の高さに戻っていた。天気は雨で、今日もコインランドリーへ行くことにした。こんな日は混むので、開店時間に合わせて行く。もちろん近くのコインランドリーだ。

シャッターが閉まっているのが見えた。ここは定休日はなかったはずだ。開店まで時間があるというほど、早く着いていない。張り紙らしきものが目に入り、嫌な予感がした。

「〇月〇日をもって、閉店しました」

コインランドリーを利用する身としては、かなりショックである。
確かに、24時間営業でもなく、大型の洗濯機や乾燥機はない。それでも、利用している人は多くいるのではないかと思われただけに、閉店になってしまったのは驚いた。

一度家に戻り、自転車でまた出直した。昨日と同じ隣駅のコインランドリーに行く。
洗濯を終えると、シンクに溜まった洗い物をする。狭くなったダイニングが、以前より掃除機が掛けにくくなったことを除いては、いつもどおりに掃除機を掛ける。午後には、二箇所の銀行を回る。
非日常を終えて戻ると、最初にすることは家事だった。