立ち位置

キーワードは合っているはずだった。上位に出てくる検索結果は探しているものとは違う。画像検索に切り替え、青い文字の表紙の本を探すが見つからない。目当ての本の表紙はオレンジ色の文字に変わり、新装版と書かれていた。そのうえ「片付け」「時間がない」の二つのキーワードのうち一つが少し違っていた。「片付け」ではなく「片づかない」だ。

「未来にゴミを捨てている」という言葉が印象的だった。もう一度この言葉の意味に触れたくて、再度本の題名を正確に打ち込む。
目次の第6章に記載していた。正しくはこうである。

「決断の先送りは、未来にゴミ(未決事項)を捨てるようなもの」
マリリン・ポール「だから片づかない。なのに時間がない。」(ダイヤモンド社2004年)
マリリン・ポール「新装版 だから片づかない。なのに時間がない。」(ダイヤモンド社2015年)

さすがに試し読みでは第6章まではたどり着かないが、第1章から第15章までの目次を読んで、それ以上は追求しなかった。

「決断の先送り」は何度もしてきていた。それ故、手間がどんどん増えていた。
決断をする事項がこうもたくさんあるのはなぜなのだろう?

 

「良妻賢母」という言葉が頭に浮かぶ。良き妻、良き母とはどういうことなのか。
この言葉もネットで検索する。意味は字のごとく夫に対して良い妻、子に対して賢い母と記載されている。良い母ではなく賢い母だったのかと今知る。
「賢い」パソコンは「良妻賢母とは」を私に詳しく教えてくれる。最初に出てきたサイトをクリックする。辞書のサイトではない。マウスの真ん中の部分をずっとコロコロさせられるほど、「良妻賢母」をかなり長く語るサイトだ。右上に固定されているピンク色のアイコンが常に視界に入って気になったが、そこに書かれている言葉の意味が分からないまま、読み進めた。

【家族のために日々家事に励み、上手に節約しながら家計を支え、いつも明るく笑顔で振るまうような女性。加えてや子どもに対しては行動力と決断力に長けており、いざというときに頼りになる

「犬」?
光の加減で「夫」の文字が「犬」にみえた。思わず自分で笑ってしまう。

【「夫や子供が幸せであることも、自分の幸せ」などと思い、大切な人を献身的に支えることを苦痛に感じない】

笑みはすぐ消えた。

最後に注意として【「自分」を大切にし、それと同等に家族を大切にするのが大前提】とある。

結婚したら自動的に「主婦」の称号が与えられた。私は「妻」「母」に分けられたカテゴリーの中に立っていた。
「片付けられない」は、しんどくてつらい。「人生の転機」以降、悩み続けている。

「パーティーに参加する」と書かれたピンク色のアイコンがあるサイトは、よく見たら婚活サイトだった。昭和がみえた令和の世界だった。

 

 

出典 良妻賢母とは?その特徴と目指す上での注意点とは|PARTY☆PARTY|IBJ