全力投球

案の定、足が温まると目を閉じていた。
深く頭が下がって、首に負担を感じる。その状態を回避するため、目を開けようとするが、時間がかかる。

起きてはまた、同じことを繰り返し、結局こたつでのパソコン作業は進まない。

 

課題の締切が迫っていた。
ノートをまとめるとか、復習をするとか、課題以外のことに割く時間がなかった。
先生に質問したいことが、何なのかも整理できないまま、卒業の日までのカウントダウンが始まっていた。

 

 

こたつから出て、台所へと向かった。コンロに火をつけ、やかんから湯気が立つのを待つ。その間に、ドリップコーヒーをカップにセットする。

欠伸をしながら、コーヒーを口に運んだ。
少しばかり眠気を覚まして、12の数字の横に”師走”と書かれたカレンダーとにらめっこした。

優先順位を考えるも、後に回せず年内に済ませておくべき上位の項目が、案外ある。
あと一ヶ月。全力で動く決意をする。