スタート

正月休みの終わりを告げるように、公民館の前に敷かれたブルーシートの上には、松の木が横たわっていた。

スーパーには、節分の巻き寿司の広告が貼られていた。
月を追うごとに、変わりゆく季節の風物詩を目にして、また一年が過ぎていくのだなと感傷に浸ってみた。

 

”こんにちは”
受付の女性が明るい笑顔で挨拶する。
ようやく重い腰をあげて、気分の乗らないまま歯医者へ向かった私の表情も明るくなった。
去年に引き続き、歯医者へ通う。日常が舞い戻ってきた。

 

 

占いを見る。
普段あまり積極的にみることはない。たまたま手にした冊子に載っていれば、チェックをする程度だ。やはり、おみくじ同様、内容はすぐに忘れてしまう。
しかし、年の初めは今年の占いを覗いてみたくなる。

自分に向けられた言葉は、背中を押してくれているようである。
隅々まで読んで、言葉を浸透させる。

 

”自分なりに動く”

 

頭の中には、やりたいことが見えてくるのに、その過程が具体的ではない。
やりたいことを全部するにも、どれも”考え中”では進まない。
積み重ねていく”小さなこと”を書き出してみる。

もう”今年”は始まっている。一年後、何を語るか楽しみである。