私と私 ひとりでふたり

ティッシュを引っ張ると意図せず2枚出てきた。
やはり、もう箱の中は空になっていた。
ティッシュ最後のあるあるやな⦆
新しい箱のティッシュもすぐさま引っ張り出した。

薬を飲んでおいたほうが良さそうだ。
さっきから鼻をかみ続けている。
ティッシュの消費量よ⦆
最近症状がずいぶん治まって、薬を服用せずとも過ごせていた。
午後から雨が強くなってきた。今日は花粉が少ないとの予報だったが関係なかった。
⦅なんでなん?⦆

花粉の飛散が終わるまで。そう「終わり」が来るのをただただ待つのみ。
もう少しの我慢だ。

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「本気で変わろ思たら、意識を変えようとしたらあかん。意識やのうて『具体的な何か』を変えなあかん」水野敬也「夢をかなえるゾウ」(飛鳥新社、2007年)
ガネーシャは言う。本を読まずとも名言を拾っただけでも心にグサグサ刺さる。

登場人物は関西弁を話す「インドの神様ガネーシャ」と「僕」。「ガネーシャ」が出す課題を「僕」がこなしていくという話。
なかなか行動できない人、自分を変えたい人におすすめと謳っている自己啓発の本「夢をかなえるゾウ」。読んだのは随分前だ。

私の話を「聞くで」と言ったのは、ここに登場するあんみつ好きのガネーシャではない。そう言ったのはあんみつ嫌いの私である。

一人二役のただのひとり言、「私」と「私」との対話。

花粉症の症状は出るし外は雨だしと、ただそれだけでいとも簡単にやる気を削がれてしまう。昨日は別の理由だっただろうか、ただなんとなくだっただろうか。
何もしない日が続く。「片付け」の「終わり」がみえない。

『大丈夫やて 一緒にやってこ』

自分で自分を励ます。
名前を呼び合うこともないだろうが「私」に名前をつけようか。

「私はゆめ子」

『私は私やからmeやな、みぃ』

ひとりでふたり、ゆめ子とみぃ。